(3)信念を貫き通すコトは、理性的なのか?

皆さん、こんにちわ。
株式会社東京建設コンサルタントの高木隆です。
余談ですが、本日キャンピングカーを売却しました。
キャンプブーム前に購入したので、安く購入した物ですが、55万円という破格の値段となりました。
キャンプが大好きなので、手放したくはなかったのですが。。。
どうしても、物を沢山持っていると、考えることが増えてしまいます。
例えば、キャンピングカーを持っているだけで、洗車、車検、タイヤ交換など無駄なことを気にしないといけません。
特にキャンピングカーは、メンテナンスにお金がかかるので、お財布の中身も心配になります。そんなことで、思い切って売却しました。

これと同じように経営をしていると、やむなく損切りすることがあります。
ズバッと切り捨てる際に、邪魔になるのが、「執着心」や「世間体」です。
自分は僧侶として得度しています。それでも、なお執着心が。。。
無意味な欲望は捨てる事はできても、執着心を取り払うのは、難しい。
そして、今、大きな損切りの判断を迫られています。
僕は軽井沢に8万㎡のホテルを保有しています。秋篠宮様もご宿泊を賜りました名門ホテルです。
ただ、コロナ禍もあって、毎年5000万円程の赤字を垂れ流しています。
そのような中でも、従業員の雇用の維持をするのが経営者の責任であり、泣き言は漏らさずに耐えて来ました。
従業員ファーストで、生活が厳しいと言ってきた支配人には、給与を約20%もアップしました。
それでも、今の世の中は、義理も人情も薄れつつあります。
支配人が、別のホテルへ転職すると報告が突然ありました。軋んでいた心が踏み潰された思いです。
支配人が辞めることで、ホテル事業は泥沼化しています。これを正常化させるには、無理を承知で協力してくれる人材が必要となります。
結局、経営者は、一人じゃ、何もできません。従業員に無理を強いれば、反発もあります。その結果、労基署から指導されます。
とても経営がしにくい世の中になりました。現代のぬるい風潮の中では、難しいミッションだと感じています。
優良事業の利益を、ホテルに注ぎ込む事は、明らかに合理性に欠けています。理性的な判断により撤退をしなければならない。
信念を貫き通す事は、素晴らしい。まさに誇るべき日本人らしい姿勢です。
ただ、失敗した時のことも想定をしなければなりません。
最悪の事態が訪れた場合、そのダメージに耐えることができるか?できないのか?
続行する場合、致命的なリスクを確実に回避できる方策はあるのか?
撤退した場合、従業員の再就職先として、頼れる候補をどのくらい確保できるか?
一番望ましいのは、結論としては、従業員をまとめ上げ、希望的観測抜きでV字回復が可能か?
あらゆるシュミレーションをしている最中です。
世間体や執着心を捨て、理性的な判断をしたいと思います。
例えるならば、生き残るために自分の手足を切断する。しかも麻酔なしで自らノコギリで切り落とす。
すごく痛そうです。気を失いそうです。そんな思いです。
もうすぐ夜が明けます。明日の仕事に備えて、2、3時間寝ます!
(後日談ですが、大手ホテル会社の元常務のご協力を得られることができましたので、致命的リスクを回避しつつ、もう一踏ん張りすることに決定しました。そして決定打は、信頼できる従業員たちとの話し合いでした。僕は幸せです。)


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